皆さんが「ヒルクライム」と聞いて連想するのは今なら
自転車競技あるいはミュージシャンでしょうか。

今回は
日本ではあまりなじみのない競技
ヒルクライムについてお話しましょう。

レースは「クルマが2台になったとき始まった」と云うように
ヒルクライムもまた
最も根源的なモータースポーツのひとつとして長い歴史があります。
登山家と同じ「そこに山があるから…」ということでしょう。

ヨーロッパのヒルクライムは各地で
メジャーなものだけでも年間16戦以上が行われており
各戦100台近くがエントリーと盛況です。

その実態は
ヨーロッパ各地のスキーリゾートの夏場の呼び物として
その登坂路、もちろん公道(!)を閉鎖して行われるタイムアタック競技です。

スキー場ゆえの峻険な、凍結時は登坂困難であろうその急勾配は
スロットルを戻せば減速するので安全性にも若干(笑)寄与しているようです。

ターマック・ラリーのSSとは極めて近いものですが
登りしかないことと(ラリーは下りもある)
一人乗り(コドライバーなし)であることが決定的な違いです。

各開催地では年一回の夏のお祭りと認知されているようで
観客は老若男女、思い思いに楽しんでいる様子は
ツールドフランス等自転車ロードレースと同じ雰囲気。
我が国で例えるなら「駅伝」が一番近いかと思えます。

その長閑な雰囲気と素晴らしい景色、
お伽話の世界のようなヨーロッパの山村の公道、
そこを爆音、スキール音とともに数々の純レーシングカーが駆け上がるのです。

参加車はFIA-GT等各種現役ツーリングカーレーサーはもちろん
ヴィンティッジ期のシングルシーターからヒストリック・レーサー/ラリーカー、
ルマンを走るような2座スポーツからなんとフォーミュラ(F3000)まで多種多彩。
そしてそのすべてが個人所有車なのが大きな特徴でしょう。
そう、全員がプライベティアなのです。
TV放映もグランドスタンドもない競技会、
企業のサポートは期待できないということでしょう。

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この競技についてはまだまだ語りつくせません。
長くなりそうなので今回はここまで。

この競技の魅力を知るうえでおすすめの一本としては



続きは次回、あるいは東京店でお話しましょう。

東京店 T.K.