以前、何回か連続して
ヨーロッパのヒルクライムについてお話しましたが
同じ競技でも
ドーヴァーを挟んだ英国側ではまたちょっと事情が違う
ということがわかったのでお伝えしましょう。

英国に山脈はありません。

急峻な登坂路を一番早く駆け登るのは誰か?
というヨーロッパ大陸型の競技スタイルは生まれようがなく
英国では

ゆるやかな「丘」を含むクローズド・コースでのタイムアタック

というかたちになったようです。

コースは公道を閉鎖することもあるようですが
「荘園」のアプローチロード、といった場合も多く
我が国でいえば
ゴルフコース内の舗装路を想像して頂ければ良いと思います。

コース幅の制限のためライン取りの自由度はないものの
テクニックの優劣は十分に反映され
タイムアタック競技が成立することは
このDVD




でお判り頂けると思います。
むしろ
追い越し不能なコース幅ゆえの単独アタック競技ともいえるでしょう。

そんな競技の特性から「スプリンティング」と呼ばれる
ショートコース(=常設のミニサーキット)でのタイムアタック競技
と合わせて語られることがあるのはこの本




の通りです。
競技特性やクルマのチューニングの方向が同じということでしょう。

トラクションが物を言う大陸側では多く生き残っている
リアエンジン車が少ないのも
こういったコース特性ゆえなのでしょう。

ヒルクライムの面白さに目覚めた向きには要チェックです。

東京店 元店長T.K.